記事によれば
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岡山大学が、神谷厚範教授が2019年に発表した論文に研究不正があったことを発表した。捏造は113件にも及び、同教授に論文の撤回を勧告するとともに、別途委員会で処分を検討すると説明した。この論文は、自律神経が乳がんに影響を与えることを発見した内容で、これまで100回以上引用されている。
<ニュースに対する反応>
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マイナー科医師(30代・専門医・医学博士)だが、本当に酷い不正。
教授本人の論文でこれだけの不正があると、過去にこの教授の指導を受けて作成された論文や取得した学位にも疑いの目を向けられても仕方ない。
そもそも研究テーマを決める際に、過去の論文を参考にすることが多いし、参考文献として引用されている場合も少なくないため、一つの論文に不正がある場合、影響が及ぶ範囲は非常に広いのが現実。
加えて、査読も十分に行われていたか等、不正を検知する仕組みも見直す必要に迫られる。
自然科学への完全な冒涜だし、氷山の一角でもあるのだろうが、無自覚にこの教授に関わっていた教員や大学院生は学位取り消しや論文の撤回の可能性もあり本当に不憫でしかないと思う。
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あまり表立って取り沙汰されないが、日本は研究不正大国だ。特に医学界では研究の不正・撤回ランキングの上位に日本人研究者が軒を連ねている。むろん海外でも研究不正の事例は多々あるが、日本は特に不正に対する追及、罰則、是正が甘い風潮が指摘されている。
今回の件などを見ると、いったいこの教授は学生にどうやって正しい研究方法の指導をしていたのか、おそらくできていないのだろうと呆れてしまう。しかし思えば、この教授自身も指導者からそういう教育を受けてこなかったのではなかろうか。本来最も優先して受け継がれるべき科学・学問の本質がスポイルされてきた結果のように思える。
そういう悪しき文化からの脱却が求められるが、昨今の大学・アカデミアの苦境、成果第一主義を鑑みるに、状況は悪化こそすれ改善に向かうことはないだろう。劣化していく研究環境の中では、上辺だけ繕っただけの研究ばかりが量産されていくことになる。
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研究不正の原因には、日本の研究があまりにも厳しい立場におかれすぎているからと言う指摘もある。
論文で点数稼ぎをしないと、研究を継続するための費用も生活費さえも出てこない。
と言って、真っ当に研究した論文はホイホイ量産できるようなものではない。
極論、きちんと研究した結果、「わかりません」になることだってある。
結果として、「不正をしてでも読む価値のある論文を書いて点数を稼ぐ」とか、査読をしないハゲタカジャーナルに投稿して掲載されたと言う形で点数を稼ぐかしないと、研究を継続することすらままならなくなる。
もちろん、そう言う研究環境の問題点が捏造行為の免罪符には絶対ならず、厳しい対応を取る必要がある。
けれども、研究者たちの環境面を直さない限り、不正をしてでも論文を作らないと…と言う動機はなくならない。
(あるいは前途有望な研究者たちが研究を投げ出すことになる)
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これはあまりに酷い。これは詐欺と言っても良いレベル。
嘘の論文で業績を捏造し、国立大学の教授に採用され、国費から多額の研究資金も得ている。
何より研究成果を信じて治療を進めた患者さんの命にも関わる大問題。
その責任は極めて重い。
岡山大学はこれまで多くの事件や不正がありながら隠蔽し続け、逆に告発者側を排除してきた。
しかし、もうこうした不正を許してはいけない。
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113ヶ所と113件では意味合いが違ってくる。
113件は、113報の意味合いが強い。
他の記事では、113ヶ所なのに、ニュースイッチだけ113件になっている。
日本の一流と言われている研究室の中には、説が正しければ、細かい所は誤魔化しても構わない(0から1の捏造はしないが、1を2にする改ざんは構わない)という風潮がある。そこから巣立っていった研究者も同じ事をする。
アカデミアに残っている研究者は、程度の差はあれ、人としておかしい所がある。だからこそ、研究だけは真摯に取り組んで欲しい。
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研修も大事だけど、それ以前の人間性の問題かと。時間が足りなかったのかもしれませんし、プレッシャーもあったのかもしれません。あるいは両方かもしれません。しかし、国際的な学者の方がこのような事をしては日本の信用問題にも影響しそうです。良い子は真似しないでね。
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現職は岡山大学だが捏造が行われたのは国立循環器病研究センター研究所。国循では2020年に元室長と元所長による大規模な論文捏造が発覚したばかり。大阪大学では国循の捏造論文をもとに臨床研究を始めてしまっており、嘘のデータに基づく治療を受けた患者が被害にあっている。さらにその不正論文の捏造された画像は現所長が提供した画像であり現所長は不正論文の共著者でもあった。報道では所長は過失で逃げ切ったが捏造論文投稿に著者承認している事から重過失が相応と批判されていた。日本全体に研究不正が起きやすい土壌があることはNature,Science 誌に医学研究不正大国と批判されており日本からの論文は「嘘の大波」とさえ書かれている。東大では何回も不正が注意位で揉み消された。端的に言えば、出世、外部資金獲得に論文が必要であり、例え捏造論文でも出版してバレなければメリットしかないという日本のシステムに問題がある。
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<まとめ>
岡山大学で研究不正が発覚し、神谷厚範学術研究院医師薬学域教授の論文に113件の捏造があったことが明らかになりました。この論文は国際的な科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス」に発表され、乳がんの組織に入り込んでがんの増大や転移に影響を及ぼすことを発見した内容でした。
このような研究不正行為は、調査と処分を受けることが避けられません。今後は、この問題が再発しないよう、研究者の倫理観の普及や強化が必要です。研究成果の信頼性が問われる中、正確かつ正当な研究が求められます。
記事の正確性については無保証です。「ニュースに対する反応」、「まとめ」は、機械的に内容をまとめており、筆者の意見を表明するものではありません。